オカナガンの休日
バンクーバーから車で5時間、飛行機なら50分くらいのところに、突然行くことになった。サプライズ・バケーション。
10月8日の朝、バンクーバー空港へいったら、なんと台風のためにすべて欠航だという。もともと週末は混んでいて、次に乗れるのは12日だという。12日の航空券をポンと渡された。
しばし呆然としてから、とにかくお金がいりそうだったから、お金をおろす。どこでもおろせるこのシステムがなければ、途方にくれるところだった。グローバル経済に感謝。
さて、どうしようか。とりあえず、この日は会議がまだ続いているから、戻ることにするのはよいとして、その後だ。シアトルまでいって、空席待ちをするという選択肢もあったが、結局私はペンティクトンという人口3万5千人の小さな町を訪れることにした。
1週間前に空港からダウンタウンへ向かうシャトルバスの中で隣り合わせたインド系の女性が「ウチに遊びにきて」といっていたのを思い出したのだ。子供のころに「知らない人についていってはいけません」と教え込まれていたが、大人になって、自分の直感で判断と行動ができるようになったのはまことに嬉しい。電話をしたら、ぜひいらっしゃいというので、お言葉に甘えてうかがうことにした。
夜10時50分発の飛行機を予約。順調に離陸と思いきや、機体が不具合ということで、乗客18名はそれから2時間近く待たされることになった。そういうときこそ、人間の品格が見える。彼女の家についたのは1時半を回っていた。翌日は5時起きだといっていたから、本当に申し訳なかった。それなのに、チャイを作ってくれたり、夜食を作ってくれたりする。ありがたく頂く。
ペンティクトンはオカナガン湖のほとりにあり、山に囲まれた自然豊かな美しい地。大きな家が点在している。ワインに適した気候だそうで、ワイナリーがたくさんある。カナダのプロバンスというところだろうか。
ちょうどワインフェスティバルをやっている時期で、誘ってもらって、参加した。なんと60ものワイナリーが出展している。ワインテイスティングを楽しみ、チョコレートやチーズを頂き、彼女の知り合いの人たちとおしゃべりをする。楽しいひととき。
おりしも感謝祭。
いろんな巡りあわせに感謝したい。
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