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韓国中央日報書評

韓国の中央日報(8月21日付)という新聞に、「上がれ!空き缶衛星」の書評が載っていたと、韓国からの留学生が教えてくれた。韓国語のできない私のために、日本語に翻訳までしてくれた。ちょこっと日本語の添削をしてあげたら、とても喜ばれた。こういうやり取りは嬉しい。ほんの少しの努力で誰かを喜ばせてあげることができるということに気づくのは幸せなことだ。

以下、翻訳してもらったものを載せておく。
日米が、いつのまにか日米英になっているところなど、やや誤解もあるが、小さなことだ。大事なことは、こんなことを日本の大学生はやっているということを多くの人に知っていただくこと。

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工学部学生達の缶衛星打ち上げ成功記

不可能に見える目標
たゆまぬ挑戦
日本人の底力

350mlのジュースの空き缶にコンピュータ回路とカメラレンズ、電源装置などを載せて宇宙に打ち上げる。缶の中に入っている通信装置は宇宙空間の各種データと写真を地上に送信する。ただし、設計から製作までの全過程をすべて学生の手でやる。予算は1000ドル未満。

 子供向けのアニメに出てきそうな荒唐無稽な話に聞こえるかも知れない。テレビで見た衛星の大きさを考えたら冷蔵庫に象を入れるジョークかと思うかもしれない。しかし、これは1999年から毎年成功裏に行っている国際プロジェクトだ。いわゆる‘カンサット(CanSat)’、空き缶衛星だ。内部構造は本の表紙のそのままである。

 「上がれ!空き缶衛星」はこのプロジェクトに挑み、空き缶衛星を打ち上げてデータ交信に成功した日本の東京大学の学生たちの奮闘記である。不可能に見える目標に向けて失敗を重ねて困難を克服して行く若き工学部学生達の夢と情熱を興味津々に描いている。

 カンサットプロジェクトは98年11月にハワイで行われたアメリカ・日本・イギリスの3国の大学のシンポジウムでスタンフォード大学のトィッグス教授の提案によって始まった。トィッグス教授は“衛星の基本機能はコンピュータ・電源・通信。この三つを缶の中に組み合わせて打ち上げれば立派な人工衛星になる”と言った。この話を聞いた若い3人の学生はその瞬間、強烈な情熱に駆られた。彼らはその場で缶の衛星の名前も作った。それは‘月下美人’。20代の若者のロマンのこもった名前だった。

 しかし現実は試行錯誤の連続だった。そうなったのは、いわゆる航空宇宙工学の修士の学生なのに実際には半田付けも一度もやったことの無い、現場の初心者であったからである。

 その上に予算まで制限された状況だった。宇宙開発競争の現実は先進国の間ではお金をどれぐらい投資するかの競争である。有人宇宙船の蛍光灯1つが1千万円を越える。空き缶衛星ではそのような高級品は到底考えられない。十分なお金があったら簡単に済む電子回路は直接設計して基盤を作り、半田付けをして完成させた。何かを作る過程は頭だけでは無く自らの手でやらなければならないことを体感した。正規の授業とは別になっていたプロジェクトだったので授業とアルバイトも終わらせた後の作業は徹夜になるのが日常茶飯事だった。

 10ヶ月の強行軍の果てに迎えた打ち上げのX-day。缶衛星は当初の計画のように宇宙軌道への打ち上げは出来なかった。大型の衛星を打ち上げるときの余剰空間に載せて宇宙に送る計画だったがその提案を受け入れてくれる衛星の研究所や企業はどこにも無かった。そこで出た代案がアマチュア同好者グループが製作したロケットに載せて地上4000mまで打ち上げようというものだった。アメリカ、カリフォルニアの砂漠から発射された‘月下美人’はパラシュートを張って落下する途中、温度・圧力などの各種のデータと地上を撮った動画像を成功裏に転送した。

 主人公たちの情熱はここで止まらなかった。彼らは空き缶衛星を作った経験を基に、横・縦・高さ10cmの正立方体の衛星‘CubeSat’を製作して、2003年遂に宇宙空間の820kmの軌道に打ち上げた。真の軌道衛星を打ち上げるのに成功したのだった。大学院生たちが作った世界最小の衛星キューブサットが撮影した動画像は現在も全世界1500人あまりの人の携帯電話に転送されている。

 宇宙専門作家の川島レイの文体はユーモアがあり、あるときは緊迫感にあふれる。打ち上げの現場を描写した場面は既に結果を知っている読者まではらはらとさせる。

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