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サイエンスとパブリック

書評のご縁で、佐倉統先生が東大情報学環で行っている公開授業をご紹介いただき、参加させていただいた。

ゲスト講演者はイタリアのブッキ先生。新進気鋭の社会学者。サイエンスとパブリックのコミュニケーションについて研究しておられる。

伝統的モデルでは、「サイエンス」から「メディア」を通して「パブリック」に「トランスファー」が行われる。つまり、新聞やテレビなどメディアを通して、科学技術知識は一般市民に伝えられるものであった。

ブッキ先生の新しいモデルでは、そうではなくて、ちょうどDNAの二重螺旋のごとくに、サイエンスの世界とパブリックの世界は、別の軸を持って発展している。「トランスファー」するものではなく、「クロストーク」するというアプローチをとっておられる。そして、双方が影響を与え合う。

彼のモデルでユニークなのは、「誰が」というところから離れている点。「誰が」でなく、「どこで」に焦点をあてている。
科学者と一般市民という区分けをするのでなく、科学専門ジャーナル的なところでの言説と、一般雑誌や新聞など大衆の目にふれる場所に出てきた言説、という区分けをしている。だから、科学者がワイドショーで話したら、それは、「サイエンス」でなくて「パブリック」と考えられる。新聞報道も「パブリック」な言説である。

ビッグバンの例。
ビッグバンセオリーが出てきたとき、「パブリック」はビッグバンを支持したという。なぜなら、「聖書にそう書いてある」から。「パブリック」からすれば、「やっとサイエンスが真実に追いついた」というわけだ。

ブッキ先生の言わんとするところを私がきちんと理解できているかどうかは怪しいので、もっと学んでからにしようと思うが、いろいろ気になるところもあり、参考になった。

学び続けることの大切さを実感。
発想を転換し、視点を移し、新たな地平が見えたときの、「目からウロコ」の喜びは、何ものにも換えがたい。


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