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東北大学雪景色

仙台へ。意外に近い。上野からほんの一時間半ちょっと。
東北大学工学部の生協書籍部の方が、講演会を企画してくださった。

少し早めに着いて、UNISECメンバーの吉田研究室見学。広々として美しい研究室にびっくり。このような環境のよいところで学んでいる学生もいるのだ。たぶん、本人たちはそれほど恵まれているとは思っていないだろうけれど。

しかし、これはつい最近のことで、この間までは狭い研究室だったし、学生も六人しかいなかったと笑う助手の中西さん。彼もまた、ついこの間までは学生だった。この研究室では、ローバーとマニピュレーターと天体観測用の衛星という三本の研究を並列で走らせている。修士の1年生は今年から急激に増えて、9人いるそうだ。

東北大学のキャンパスは、山の上にあるので、仙台駅前とは天候が違う。駅前で雨だったら、大学では雪なのだそうだ。この日も、雪がちらついていた。キャンパスに雪。懐かしい光景だ。

吉田研の学生で、二年連続でARLISS実験に参加された三輪章子さんにも発表を一部担当していただいた。彼女の真摯な姿勢が垣間見えて、なんとも頼もしい限り。こじんまりとした集まりながら、内容としては盛り上がった、と思う。

恥ずかしながら、拙著にサインをする。いつも、「あなたの○○にCANパイ!」と書かせていただく。○○には、たとえば「人生」だったり「未来」だったり「情熱」だったり、いろいろな言葉を希望に応じて入れる。

東北美人の女性がいらしていた。石丸環さんとおっしゃる。彼女の○○を聞いて、私はちょっと感動した。
「東北大機械系」を入れてほしいとおっしゃる。「あなた自身のことを言ってくださいな」といっても、「ぜひ、それをいれてほしいんです」とおっしゃるのだ。

彼女は、機械系の系長秘書なのだそうだが、系長の熱意にほだされて、土日返上で「東北大機械系」のために働いているのだという。優秀な学生に入ってほしい、優秀な人材に育ってほしい。彼女の願いはシンプル。

自分のことしか考えない風潮がある中で、こういう人の存在は大きい。東北大機械系は、なんと人材に恵まれたことだろう。きっと、そういう人をひきつける力のある人がいるのだろう。

講演会の後、数人で牛タンを食べながらおしゃべり。そうして、最終の新幹線で東京へ戻る。
ほんの半日のこととは思えないくらいの収穫。

東北大機械系の未来にCANパイ!

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キューブサット物語

キューブサットの開発物語の原稿を書いている。
締切は十二月末・・・だった。
延ばしてもらった締切も目前。そしてこういうときに限って講演のお話を頂いていたり、事務仕事が大量にあったりする。夜中から朝三時くらいまでが勝負。丈夫に生んでくれた親に感謝。

WEBには学生さん一人ひとりの目で見たものを取材して、彼らの口を借りてそのまま載せているのだが、本はそういうわけにいかない。商業出版である以上、売上げが立たなければ意味がない。皆様に喜んでいただけるような形にして世に送り出す必要がある。つまりは、お金を出して買ってよかったと思うような価値のある本にしないといけないということだ。

今度の本は、エクスナレッジという出版社から出る予定。大平貴之さんの「プラネタリウムを作りました」を担当された編集者さんで、とても熱心に的確なコメントをくださる。コメント自体、とっておきたいくらいだ。著者と編集者が二人三脚でえっちらおっちらというところに、学生さんや先生たちのバックアップがあるので、本当にやりやすい。ありがたいことだ。

キューブサットは本当にかわいらしい衛星だ。両手の平に乗ってしまう。「キューちゃん」と呼んで、なでてあげたいくらい小さくてかわいいのだ。しかし、その中に詰め込まれたものの重さは計り知れない。原稿を書いていて泣けてくる。学生一人ひとりの人生が凝縮されてそこには詰まっている。人間はこんなにがんばれるものなのだと、いまさらながら思う。

拙い筆では伝えきれないもどかしさを感じながら、彼らが何度も壁にぶつかってはあきらめなかったように、私もあきらめないで精一杯のものを書こう。

東大のキューブサットの弟分「XI-V(サイ・ファイブ)」は5月に打ち上げの予定。日大のキューブサット「SEEDS」もシップメントは終わって打ち上げ待ちだし、東工大の新しいキューブサット「キュート1.7」も着々と製作中と聞いている。

次々と生まれる新しい物語の中で、古い物語はいっそうの輝きを増していくことだろう。

「上がれ!空き缶衛星」は韓国で出版していただけることになりそうだ。ありがたいことだ。

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寄席

お正月に寄席。
上野の鈴本へ。恥ずかしながら初体験。
ちょっとした偶然で、前から二列目のチケットを頂いたので、ありがたく出かけた。
こんなお正月も悪くない。わくわくして出かける。天気もすばらしくよく、太陽がにこにこしている。

テレビでしか見たことのない芸人が、すぐそこで話している。お正月だからといって踊ったりもする。それぞれに個性的な芸が次から次へと出てくる。ここまで自在に芸ができるようになるまでに、どのくらいの修行を積んできたのかと思う。江戸の文化はすごいと感心する。

二楽の「紙切り」芸には驚嘆。客席からお題をもらって、それをその場で紙とはさみを使って表現する。最前列にすわっていた小学生くらいの男の子が「縄跳びをするニワトリ」のリクエスト。
二楽は困った顔をしながら、おしゃべりをしながら、紙を切っていく。そして見事にそれを表現した切り絵ができあがった。

トリは小朝さん。さすがの貫禄。

こんな世界があったのだと、正月早々、初体験の感激。
「またきてくださいね。でも、毎日くるとバカになりますよ」とまじめな顔で言う芸人さん。

演芸場など、すぐそこにあってほんの3000円で行けるのに、なぜか敷居が高かった。今まで私にとって、そこはアメリカよりも遠いところだったらしい。下手をすると宇宙よりも遠かったかもしれないことに気づく。

距離というのは、心が作るものなのかもしれない。

笑うと免疫力が高まるという。
笑いで始まった2005年。
今年はどんな素敵なことが起こるだろう。

世界中の人たちに素敵なことが起こりますように。
笑って過ごせる日々でありますように。

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