インド料理で反省会
本日、ナノジャスミンの検討会。5時間にわたって、熱い検討と議論が繰り広げられ、おおいに得るところがあり、華々しく進展した、らしい。私はその場にはいないので、反省会でのコメントを鵜呑みにする。
恒例の反省会はインド料理。
根津駅そばのサルタンというお店。
ここはウェイターもコックさんもみんなインドの方らしい。インドの音楽番組のようなものが大画面でずっとかかっている。味はそれほど辛くなく、おいしい。ジャスミンチームの皆さんはどこへいってもそれなりにその場にはまるから不思議。
小林行泰氏が例によって、デジカメで写真を撮影しまくる。彼が写真をとるまで、料理には手をつけてはいけないという不文律があるらしい。しかし、このおびただしい量の写真が、将来、日の目をみることがあるのか否かは不明。整理されずにひたすらたまっていっている様子もあるが、日本版「刑事コロンボ」のようなこの方のことだから、きっと何か妙案をお持ちなのだろう。
このジャスミンチームの皆さんは、物理学者といってもいい方たちなのだが、お話をうかがうに、物理学を理解するアタマには二通りあるらしい。つまり、式で考える人と、イメージで考える人と。そして、前者が圧倒的にメジャーで、後者はマイノリティなのだそうだ。
ジャスミンチームの中では、矢野太平氏と小林氏がイメージ派。郷田直輝氏と山田良透氏は式派。イメージ派は、アタマの中に三次元構造があって、そこでいろいろ考え、それを式に変換する。式派は、あの難解な物理の式を、あいうえおのようにやすやすと操り、そこで思考をめぐらし、その結果をイメージ化する。そして、主流は式派。物理学は式で表せてナンボの世界らしい。
そんななかで、イメージ派の矢野氏がスクスクと育ってこられたのは、よき理解者である郷田氏に出会えたところが大きい。二人はかれこれ13年くらいのつきあい。京大で学部を終えた矢野氏が、勧められて阪大大学院に進み、そこで出あったのが郷田氏。5年後、二人はともに天文台に移ってきた。偶然のことで、当時は別の部署にいたそうだ。
「今は、あうんでわかりますけど、最初は何を言っているのかわかるまで一時間くらいはかかりましたね」と笑う郷田氏。
「信頼関係ですよ。矢野くんが言うことは聞く価値がある、ということを体験として持っているから、突拍子もないことを言っているように思えても、ちゃんと聞いてみようと思うわけです」と山田氏。
ナノジャスミンプロジェクトは、何をどうすればよいのか、というところから考えていく必要があるそうだ。矢野氏の「アタマの中の三次元イメージ」による発想力に期待しよう。
矢野さんは、マジメな人である。とにかくマジメである。どれくらいマジメかというと、高尾山ハイキングに行くとなったら、ハイキングの練習をしてしまうような人なのである。100メートル以上の移動には車を使うという噂の彼は、坂道にめっぽう弱いのだがなんとか山頂まで上ろうと練習に励んでいるらしい。ケーブルカーというオプションもあるので、きっと大丈夫だろう。
そんなマジメな彼のアイディアが閃く場所は、風呂でもなく車の中でもなく、やはり机の前だそうだ。この件についての彼の解釈はこうだ。
「式派の方々は机に向かうと式に縛られるので発想する暇がないのです。だから風呂などの時、式の呪縛から開放されて発想するのだと。。。」
矢野氏は机の前でもカリカリと式を使って研究はしていないそうで、丸の絵や線を引いてお風呂に入ってるかのごとくにボーっとしているらしい。
郷田氏と山田氏は、学生時代の先輩後輩。そして、彼等が院生時代に、大学院生が集う「天文・天体物理若手夏の学校」の校長先生と事務局長という間柄でもあった。知られざる話はたくさんあって、二人はなんと、あのGRAPEプロジェクトにもおおいに貢献したそうだ。その夏の学校にお呼びした講師のお一人が、若手へ講演をしたのが契機となって、後日、他の先生に話をもちかけたのが発端となったので、その場を創ったゴーダ・ヤマダコンビ(なんとなくインド風の響き)は実は陰の立役者(?)なのだそうだ。
何かを創める人は、人生で何度かそういう機会を得たり、立ち会ったりするものらしい。創めることがミッションになっている人の人生は楽しくもあり、険しくもある。でも、うまくしたもので、そのタイプの人たちには、険しい道のりを楽しく歩めるコツが自然に身についてくる。
中須賀研究室側は、辣腕のプロマネ酒匂氏が東大の助手として戻ってきて、このプロジェクトを担当することになった。ジャスミンチームに欠けているものを持っているように見える酒匂氏の活躍も楽しみである。一見普通の青年のように見える新人研究員の菅沼氏の特異な才能も、じきに顕在化してくるに違いない。
ビバ!ジャスミン!
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