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追突事故

ある学習塾が、保護者向けの雑誌を出すことになって、それにキューブサットを取り上げてくださることになった。巻頭はノーベル賞の小柴先生インタビューで、それをあけると、学生たちの衛星開発モノが出てくるらしい。光栄なことである。

その取材をお手伝いすることになって、本郷で取材をしてから相模原の宇宙研まで車で移動。滅多に車に乗ることはないうえに、絶好のドライブ日和でウキウキしていた。渋滞もなんのそので、同乗者たちと楽しくおしゃべり。

ガクンという衝撃。赤信号でこちらは停車しているところに、タクシーが追突してきた。こちらの車は高級ベンツで、運転していた方は、ちょっと目立つ体格。タクシーの運転手さんは震えている。お気の毒に。

同乗していたプロのカメラマンがおもむろにカメラを取り出して、現場撮影をする。ぶつけられたベンツは、同じところを修理したばかりだそうで、こちらはもっとお気の毒。

何もしていなくても、誰にも悪意がなくても、こういうことは起こる。ちょっとした間の悪さ、ちょっとした不注意で起こってしまう。怪我がなくてよかったけれど、ムチウチは後になって出てくるらしい。外傷はすぐにわかるけれど、見えない傷のほうがたちが悪い。

「今年は当たり年ですよ」などと、意味のない慰めの言葉をつぶやくけれど、こういうとき前向きになるのは難しい。

こちらは取材の時間もあるので、警察に行くのは後回しにして、相模原へ向かう。気持ちを切り替えるのも大切。ファミレスに入って、ちょっと気分転換をしてから、宇宙研に向かう。

取材は楽しかった。キューブサット開発者が三人就職しているので、一度にインタビュー。小学校時代の話など、こんなことでもなければ聞くこともない。三人三様の子供時代。そして、未来を語ってもらった。

衛星製作・打ち上げを通してみた宇宙工学の醍醐味は、「しびれる経験ができる」という一言に凝縮されるようだ。彼らの一言一言を、原稿に紡いでいく楽しみ。

いつか彼らが描く未来が現実になるときがくるといい。
たくさんの物語が生まれそうだ。

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