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地上局の神様

東大の学生二人が、札幌を訪れた。キューブサットを来年打上げる予定の北海道工業大学の地上局整備のためだ。地上局というのは、衛星と通信して電波を受信したりコマンドを打ったりする設備のこと。そして、いまUNISON(UNISECの学生団体)のプロジェクトとして、地上局のネットワーク化事業を推進中。これができるようになると、遠隔運用ができるようになる。

それはともかく、二人が案内された教室には、「神、降臨」と書かれていたそうで、「地上局の神様」をお迎えする用意を、道工大の学生たちはしていたらしい。

その研究室のブログを読むと、様子がよくわかる。道工大の指導教官の佐鳥新先生は、そのブログの中で、こんなことを書かれている。

T大から道工大の地上局の整備に来てくれた神様からのプレゼントは予想以上に大きかったようです。関係者にとっては、ある日突然宇宙人がUFOでやってきて、その飛行原理を原住民に教えてくれたような衝撃でもあったようです。

この表現、大げさと思う人もいるだろうけれど、私にはよくわかる。そして、その「原住民」は、いつかまた「神」になって、別の「原住民」の前に「降臨」するようになる。この循環はとても好ましい。正のスパイラルは、関わる人たちに喜びと笑顔をもたらしてくれる。そのスパイラルの中では、失敗もミスも、ちょっとしたスパイスになる。

「神様」も、試行錯誤と失敗を繰り返しながら、地道な努力を重ね、限界に挑戦している。この「限界に挑戦する」精神が、宇宙開発には不可欠である。なんとなれば、最初から宇宙開発は、重力に逆らうところから始まっているからである。パワーが必要である。でも、そのパワーは、たぶん、すでに与えられていて、使われるのを待っているだけのように思う。

「神様」のうち、一人は、北海道の夜を甘くみて、窓を開けて寝たために風邪をひいたそうだ。もう一人は、同じ部屋に寝ていたのに、ピンピンしている。こちらは、夜中にベッドから落ちても起きずにそのまま床で寝続けていたという神経の持ち主なので、そういうこともありそうだ。

個性豊かな人たちが、それぞれの個性を生かして、スクスクと伸びていけるような社会を作るために、何が必要なのだろうか。思い切り能力を発揮できるような場所を作るには、どうすればいいのだろうか。

「神様」の好循環があちこちで生まれそうな中、考えること、するべきことはたくさんありそうだ。それもまた楽しいこと。


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