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究極のカムバック

福岡の九大新校舎の広々とした場所で、CanSatのカムバックコンペを行った。10月22日土曜日のことだ。グラウンドになる予定地とのことだが、カムバックコンペのための場所といっても過言ではないほどの絶好の場所。

九大の航空宇宙学科のプロジェクト室で準備をする。新しい九大の場所は、交通の便はあまりよくないけれど、景色は最高。勉強や研究にはもってこいの環境だ。高い天井にはクレーンの設備もあり、開発中のQTEXもここならできそうな感じ。

この一週間というもの、ずっと晴れていたのに、この日に限って雲行きがあやしい。風も強い。これでは気球をあげられないかもしれない。どんなにがんばっても天気には勝てない。板倉コンペの苦い思い出が脳裏をよぎる。

いつものカムバックコンペと違うのは、海外の学生が多数参加していること。IACの学生プログラムの一環として、カンサットプログラムをすることにしたら、たくさんの学生が応募してきた。IACの会議の場で学生たちが実際のものづくりをするというのは、いまだかつてなかったことだ。一週間で作るのは無理だから、日本の大学チームが作ったものを持っていって、最後の仕上げをいっしょにするという趣向。

ヨーロッパやカナダの派遣プログラムで来日した学生たちは、日本旅館に泊まり、大喜び。好奇心旺盛な彼らは、納豆でももずくでも何でも食べてしまうのだそうだ。箸も上手に使うし、一昔前の「ガイジン」とはいささか違っている。

強い風にあおられながらも、気球をあげて、カンサットを落とす。雨で中断したり、強風で気球のまきとりができなかったり、あまりフレンドリーではないコンディションの中でのコンペ。勝ったのは、香川大チームと九大チーム。海外参加者は、賞品のUNISEC-Tシャツをもらってご機嫌。満面の笑みで記念写真。

賞金は、ある匿名希望の日本人の方が寄付してくださった1000ドル。偶然、500ドルの束が二つになっていた。まるで、二チーム分、用意してくださったよう。

今回、「究極のカムバック賞」をさしあげたいチームがあった。公式にはそんな賞はないのだが、「カムバックにもっとも力を使ったチーム」である。

日大3年生チーム。

強風にあおられ、どんどん遠くへ去っていってしまったカンサット。ずっと向こうの山の木にひっかかっているのを発見。それから2時間あまりの苦闘を経て、見事に回収に成功した。紐に石をつけて投げつけることを繰り返して、なんとか落としたのだという。

先輩から譲ってもらったというパラフォイルは高性能で、よく飛ぶ。このパラフォイルは、全部手作りで、見るとしつけ糸が残っている。「しつけ糸で縫って、それからミシンをかけて作るので、1週間は軽くかかる」という手のかかったパラフォイルは、こうして無事に戻ってきた。

落ちたときの衝撃で、カンサットの基板は割れてしまっていた。でも、そんなことよりなにより、戻ってきてくれてよかったという気持ちがメンバーの中にあふれる。

究極のカムバック賞。
次回は、本当のカムバック賞をねらってほしい。

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Comments

自己レスです。

秋田の秋山先生のブログによると、日大チームには救いの手がたくさんさしのべられたようです。事実関係を把握しきれず、ごめんなさい。
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あれは最初僕がやってその後秋大の鈴木が頑張って、最後に日大チームも参加してとったんですよ(-.-)ボソッ ちなみに鈴木は大健闘だったらしく、日大チームには”毎日こんな事やってるんですか?”と聞かれたらしい(笑)
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Posted by: Rei | 2005.12.14 08:17 PM

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Tracked on 2005.10.31 09:10 AM

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