UNISECのAnnual Report が完成。
今年はちょっと遅くなってしまったけれど、なんとかできあがった。
作業は正真正銘の「家内制手工業」。
編集済みのCDを一枚ずつ焼いて、シールをはって、CDケースにカバーをいれていく。そのカバーは、イラストレーターでデザインしてもらったものをプリントアウトしてカッターで切ったもの。CDケースの裏面に入れる作業は、ちょっと面倒。でもこうすると、背表紙もちゃんとあって、なかなか見栄えがよくなる。一年間の学生さんたちの努力を入れるのだから、見栄えもいいほうがいい。
とはいうものの、さすがに200枚も作るのは大変だ。今年は薄型ケースにして手ぬきをしようかと、実はちらりと思ったのである。でも、新スタッフのM原さんが、「やっぱりちゃんと作りましょう」と言ってくださったので、そうすることにした。
2001年、UNISAT時代に初めての報告書を作って以来、ずっとこのやり方で作っている。そのときは、誰もデザインしてくれる人がいなかったので、私が適当に写真をはりつけて作った。コピーは「重力が何だ!」だった。宇宙はもともと、地球の常識である重力に逆らうところから始まるもの。「重力があるからできない」というところで納得していては、何もできない。
毎年、いろいろな方がデザインを担当してくださって、個性がにじみ出る。できあがりはいつも楽しみ。
今年は、CDカバーとシールのデザインを千蔵真也さん、中身の構成とデザインを鈴木由宇(よしたか)さんに担当していただいた。頼んだときは四年生だったが、できあがったときは大学院生になっていた。
カバーは手書き風。今まで、こういうのはなかったので新鮮。かわいい絵が描いてある。手作り宇宙開発に似つかわしい(?)かわいらしさ。
蓋をあけると、CDの円盤に「手作り宇宙開発に必要なものたち」が書いてある。手作り感があふれたいい味を出している。ノズル、フェアリング、アンテナ、抵抗、太陽電池セル、チップ、半田ごてなどの中に、なぜか、熊がいる。ぬいぐるみのクマちゃんのようにかわいい顔。
デザイン担当の千蔵さんに、聞いてみた。
「なぜ、熊がここに・・・?」
「さあ。なんとなくです」
ためしに熊を指で隠してみると、なんだかつまらないものになって、かわいらしさが半減。彼の感性はたぶん正しくて、熊はそこにいるべきなのだろう。
しかし、UNISECはたいそうマジメな団体であって、質実剛健を旨としている。かわいらしいクマちゃんがいてはねえ。。。
というわけで、私が考え出した屁理屈。我ながら納得してしまったのが不思議。
Bearを辞書でひくと、たくさん意味がある。
その中に、「耐える、我慢する、辛抱する」というのと「生む」「(努力を)実らせる」というのがある。
手作り宇宙開発は、部品だけではできない。重要なのは、じっと耐えてがんばって、努力を実らせて、モノを生み出すスピリットを持った人たち。つまり、BEARのスピリットは、確かに手作り宇宙開発に必要なもの。
今日も今日とて、日本のあちこちで、衛星になるべきモノやロケットになるはずのモノたちと向き合って夜を明かす学生さんたちがいるに違いない。部品調達に奔走し、不具合に頭をひねり、失敗を繰り返す。そんな中で育まれるものが確かにある。そして、それは決してお金では買えない何か、だと思う。
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