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響きあう世界

中野孝次先生の「ガン日記」。食道がんの宣告を受けてから、家族にも内緒でつけていた日記が発見され、文芸春秋で発表された。

・・・ということはまったく知らなかったのであるが、新大阪の駅でふと、文芸春秋の背表紙が目に留まり、手にとって読んだ。こんなことはめったにないのであるが。

本日、シタールのレッスンで大阪へ。5年くらい通っているけれど、雨だったことは、まずない。でも今日は雨だった。いつものように指ならしをして師匠が来られるまで、練習をする。

1時間後くらいに師匠は姿を見せた。
そして、今日はシタールはほとんどさわらずに終わった。

音は人なり。

私の出す「音」に師匠は何かを感じられたのだろう。
こういうとき、たぶんどう教えても、何を弾かせても、音楽にはならないと思われたのか、インド音楽とは何かという話から、「最近、どうしておられるの?」という話に。

シタールは共鳴弦があるのが特徴で、弾き手も予想しない音が響きあう世界が広がる・・・はずの楽器。

最近は・・・実は、芸術のスピリットを切り捨てたような生活なのである。
文字通り、「事務ロボット」化して、とにかく仕事をこなしている。企画をすれば、事務仕事は出てくる。豊富なスタッフがいるわけではないから、結局は自分でやることになる。しかも、6月は決算月ときている。7月には総会があり、海外からも参加者のある地上局のワークショップもある。

アジアの国から会議参加者を受け入れるには、ビザの問題があるのは知っていた。インビテーションレターを出せばよいのだけれど、国によっては、保証人を立てなければならなかったりする。そのうえ、現地の日本大使館でいろいろ言われるのか、何度も修正が入る。忍耐力を養うチャンスと考えるには、ややエネルギーを要する。淡々と、あるいは粛々とやっているうちに、「インド音楽のセンス」は消えていくのだろうか。どんな状況でも闊達さ、自在さを失わないしなやかさを養おう。

「地球はひとつ」という言葉とは裏腹に、国境は厳然としてある。メールのやり取りをしているときには何も感じなかったものが、物理的な行動にうつそうとすると、見えてくる。

その人がどんな人かということよりも、どの国のパスポートを持っているかで、移動の自由度は大きく違うのだ。たとえば、日本のパスポートを持っていれば、親のすねかじりであっても苦もなくできてしまうことが、そういった国の国家機関で働く人でもできない不条理。

そして帰宅して聞いた留守番電話。
C型肝炎を患っている父が、もう何度目かの肝がんの処置をするために何度目かの入院をするという。彼がC型肝炎ウイルスのキャリアになったのは、たぶん20代の後半。胃潰瘍で、輸血をしたのが原因らしい。もう何十年も、C型肝炎ウイルスをかかえながら、ケアをしていただきながら、ここまで元気にやってきているわけなので、ありがたいと思わねばなるまい。

中野孝次先生の遺稿と父の入院の知らせ。
悲しいシンクロととるか、励ましのシンクロととるか。
もちろん後者ととろう。選択肢があるときは、うっすらとでも光が見えるなら、そちらの方向に歩こう。

響きあう世界。
どうせなら、善きこと、嬉しきことが響きあって広がっていくといい。

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