日大プレスリリース
日大キューブサット「SEEDS」の報告と今後について、プレスリリースが出た。メディア関係者にはお知らせのメールを打ったが、ここでもご紹介しておこう。
写真入りで、何がどうなったのかがよくわかる説明のあとに、決意表明。(といっても、事故の原因は究明中とのこと)
最後に、打ち上げは失敗に終わりましたが、ここまでくるのに非常に多くの方々に大変お世話になりました。Cal Poly、UNISEC、総務省、関東総合通信局、JARL、JAMSAT、武蔵野電機㈱、㈱西無線研究所、シャープ㈱など多くの方々に支えられながら、私たちは衛星開発を行ってまいりました。ありがとうございました。そして、私たちは今回の失敗に屈することなく、これからも衛星開発を続けていきます。皆様、これからも、多大なるご支援をよろしくお願い申し上げます。
ブログもぜひあわせて読んでいただきたい。ちょっと長いが、以下、引用。
ただし、予備機を打ち上げるというのは、ただ、新しい打ち上げ機会を手に入れるだけではありません。これまで、やってきた手順をもう一度踏まなければなりません。例えば、SEEDSは無線を使いますので、無線局ですが、予備機は新しい無線局として扱われますので、申請手続き・落成試験をもう一度やらなければなりませんし、衛星の輸出申請もやらなければなりません。また、予備機はいろいろと環境試験を受けているので、電子部品等も交換が必要ですし、電池も劣化してきているので新しいものと交換しなければなりません。一部の部品は、すでに同等品がないものもあります。課題は山積みです。SEEDS(宇宙工学教育衛星の意味)は、私たちに、まだまだ、いろいろと宇宙工学を教育したいようですね(笑)。だからといって、私たちは、まったく同じSEEDSを打ち上げるつもりはありません。SEEDSには、ソフトウェアのバグもありますので、この機会を利用して修正します。また、SEEDSがもっている機能の拡張も行います。例えば、地上管制局からアップリンクされた指定文字をパケットダウンリンクする機能がSEEDSにはありますが、今のSEEDSでは最大16文字しかダウンリンクできませんので、もっと多くの文字を送れるよう機能拡張を行います。また、SEEDSの最大の特徴ともいえるデジトーカー機能の拡張も行います。SEEDSには、私たちのメッセージが58秒間分録音されていましたが、録音時間を2倍に拡張し、その拡張した時間を公募した一般の方の音声やSSTV信号を録音しようと考えています。
私たちは、先輩たちが作り上げたSEEDSを超える、新生「SEEDS」を作り上げるためがんばっていきます!!
キューブサットの提唱者であるTwiggs先生によれば、工学教育は、作って動かしてデータをとって解析して完了するという。「宇宙工学教育衛星」がSEEDSの本名。とすれば、打上げて解析して、というプロセスを経ないとプロジェクトが完了しない。
素敵なSEEDSの誕生を心待ちにしよう。
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