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ベルリンその3

4月21日(土)

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本日はオフ。
歩いて博物館島へ。シュプレー川の中に島があり、そこに博物館が建っている。

有名なペルガモン美術館に、まず入る。ここだけなら8ユーロ、博物館島のすべての博物館なら12ユーロという値段設定。単純に考えても、2つ以上いくなら、もちろん12ユーロ払ったほうがお得。

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ペルガモン美術館は、中にはいると、一瞬、美術館にいることを忘れてしまう。
入るとすぐに、ペルガモンの大きな祭壇(階段になっている)がどどーんとあって、「見ている」というよりは、「そこにいる」という感覚になってしまうのである。
そして、美しい門がそのままに再現されている。きれっぱしを展示しているのでなく、そのものずばりを作ってしまっているのは、さすがである。

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その後がいけなかった。ここには5つの博物館があり、そのうちの1つは改装中。そして、私は開いているすべての博物館をはしごしてしまった。もちろん、一つ一つはさらりと見ることになってしまう。ああ、なんというもったいないことをしてしまったのか。。。。これは、再訪するしかない。

そう思いつつも、12ユーロを有効に使ったという妙な満足感もあり、人間の心の不思議さを実感しつつ、シャルロッテンブルグ宮殿へ。

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プロイセン王国の栄華がしのばれるような豪華な宮殿。
お庭をゆっくりと散歩して、いい気分にひたる。シンメトリーに作られた庭園と、その後ろに広がる林と池。お花がとてもきれいに咲いていて、心が和む。

天気のよいことといったら申し分なく、こういう幸せな時間を過ごせることに心から感謝。

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そして、夜は、オペラへ。
一日観光して、ホコリだらけになったジーンズでノコノコとチケット売り場へ。なんと、一番よい席があいているという。迷わず購入。優雅にお茶を飲みつつ開演を待つ人たちの装いの美しさに比べると、なんとも場違い。しかし、ホテルに戻る時間はなかったのだからしかたない。ボロは着てても心は錦、と心の中で繰り返す。

この夜は、たまたま「マダム・バタフライ」だった。

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イタリア語の歌劇に、ドイツ語の字幕。
全くお手上げなのであるが、筋は大体知っているので、想像しながら楽しむ。

着物姿は、やや妙な具合なのだが、最後のほうではもうまったく気にならなくなるくらい、すばらしい舞台だった。

芸術の力の大きさを知るのはこういうときだ。

これまで私は、蝶々夫人の物語を知っていたが、彼女の気持ちはずっと理解できなかった。
不実な夫を持ったからと言って、なぜ、彼女は自殺しなければならなかったのか。

劇中では、かわいらしい子供の存在が涙を誘う。
自殺を決意した蝶々夫人は、子供に目隠しをして、そして自分は泣きながら「ハラキリ」をする。

それを見た瞬間、私の長年の疑問は氷解した。ああ、そうだったのか、と思えた。すっと腑に落ちた。それは理屈ではなくて、「ああ、そうだよね」という共感といってもいい。

蝶々夫人には、死ぬ以外の選択肢はなかった。
こうすることが、彼女にとって「生きる」ことだったのだ、と。
彼女は弱かったから死んだのでなく、逆に強かったから死んだのだと。

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満場の客席からの割れんばかりの拍手に、何度も出てきてお辞儀をする蝶々夫人と登場人物たち。オーケストラもすばらしかった。

興奮をさましつつ、ホテルまで歩いて帰る。
月が出ていて、しばし見とれる。

小さな幸せがたくさん続いた幸せな一日。
晩御飯を食べ損なったことくらい、どうってことはない。お店は早くに閉まってしまうらしく、コンビニがちょっとだけ恋しくなる。持っていたチョコレートをかじって眠りにつく。

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