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インドでキューブサットWS

インドでキューブサットワークショップがあるというので、参加してきた。日本はキューブサット先進国なので、何かと声をかけていただける。

学生だけでオーガナイズしているというSEDSICという会議のプレワークショップという位置づけだが、100人以上の参加があり、しかも真剣そのもので、行った甲斐があった。

日大の宮崎先生がレポートを書いてくださっているので、紹介しておく。(9月24日の記事をご参照ください。)

いろいろ書きたいことはあるのだが、後ほど。

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インドの宇宙開発

インドの宇宙開発が元気だ。

衛星打ち上げ事業にも参入して、しっかりと顧客も確保している。先日の打ち上げも成功した。
月にも行くといっている。

なんといっても、「ゼロ」を発明した国なので、アタマのよい人はたくさんいそうだし、国策として宇宙開発をやる、という意志があるので強い。

中国やインドは、ふつうの分け方でいえば、発展途上国に分けられるのかもしれないが、宇宙業界では、宇宙にアクセス手段がある先進国といってよいだろう。

東工大と日大の衛星も、インドのロケットで打ち上げてもらう予定になっている。

東工大のブログ日大のブログも、なかなかよいので改めて紹介しておく。東工大のは、バイリンガルになっていて、海外向けにも気をつかっている。情報発信がこんなに簡単になったのは、喜ばしいことである。透明性の高い社会は、善き方向に向かっていくと思う。

そのインドで、今月下旬に学会がある。IACという、かなり大きな宇宙関係の学会で、あまりに広範囲の学会なので「お祭り」と揶揄されることもあるが、そこに行けば、たいていの情報は入手できるし、コンタクトを取りたい人には直接会って話ができるし、行って損はない。毎日コミュニケーションさんで記事も書かせていただけそうだし、楽しみにしている。

しかし、論文がまだかけていない。締め切りは延びたが、月曜日。明日だ。
UNISECの紹介とか、教育的にどうか、というようなことはすぐに書けるのだが、今回は、「発展途上国」のセッションに出したので、かなり難しい。

UNISECのような学生の宇宙プロジェクトを支援する組織を作ったらいい、と簡単にいっても、日本と発展途上国ではインフラがまず違う。裕福さも違う。日本の学生さんたちは、ちょっとアルバイトをすればたとえばアメリカでのカンサット実験の旅費くらいは自分で稼げる。そうでない国がどれほどたくさんあることだろう。

いやしかし、それでもどこの国の学生でもカンサットとかキューブサットを作るチャンスがあったほうがいいに決まっている。仲間と力をあわせて一生懸命やって、成功したときの喜びは、何者にもかえがたい。

いやしかし、、、、というわけで、南北問題を抱えて考えるには短すぎる時間の中で、どう落としどころをみつけるか、考えあぐねている。

宇宙の世界でグラミーンバンクのようなことができるとよいのだけれど。。。今日の4時までには片をつけて、共著者に送る予定。あと4時間。ブログを書いている場合ではない。

しかし、そんな熱いインドの会議へのJAXA学生派遣プログラムが、今年はキャンセルになった。開催地はHyderabad(ハイデラバッド)。そこでテロがあったので、安全を考えてのことだそうだ。JAXAさんの立場では、そうせざるをえなかったのかもしれないけれど、インドのホスト側の気持ちや、行く気満々だった学生さんの心中を考えると、なんとも複雑だ。

私はというと、IACに出るだけでなく、ご丁寧にも、その前に、SEDS(Students for the Exploration and Development of Space、本部はMIT)という1980年に設立された国際的な学生支援組織が主催するワークショップのために、Bangalore(バンガロール)から車で3時間くらいというVellore(ベロアー)という町に行くことになっている。

テロがあろうとなかろうと、死ぬときは死ぬ。交通事故もあれば、飛行機事故もあれば、自分で転んで打ち所が悪かったということもある。そういう心配をして動かないでいるよりは、すべきことがうまくいくように行動するほうがいい。

というわけで、インド行きを楽しみにしているのだが、まずは論文を仕上げねばなるまい。行動の優先順位はおのずから決まっている。


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ロケット職人の夢

カムイロケットの開発物語がテレビで放映された。
TBS系の「夢の扉」ではなくて、日テレ系の番組だ。

NNNドキュメント「宇宙に1番近い町工場 ロケット職人の夢」。

「町工場」という言葉とか「ロケット職人」という言葉に、ちょっと違和感を感じながら見たが、STV(札幌のテレビ局)のスタッフが、そうとうに丹念に取材をしたんだろうなーというところが、随所に見られてよかった。

8月4日の打ち上げの瞬間を、ちょっと高いところから撮影しているのが、とてもいい。なるほど、この絵が撮りたかったのだなーと納得。この目線感覚はプロならではのもの。

植松電機の社員、鈴木さんがクローズアップされて取材されている。
アメリカ出張の場面も出てくる。ということは、アメリカまでくっついていって取材したのだろう。アメリカで、ロケットは大人気。子供に取り囲まれて、日本語でサインをしている場面が、なかなかいい感じに撮れている。

鈴木さんは、先日、いろいろおしゃべりしたので、こうしてテレビで拝見するのは不思議な感じ。

8月半ばに安中さん・五十地さんと3人で、JAXAさんのコズミックカレッジリーダー養成講座に参加のため、上京された際、拙宅にてご接待。いろいろお話が聞けて楽しかった。

夜は、早い時間には体が液体しか受け付けないという特異体質(?)の鈴木さん。ビールは受け付けてもらえた様子。

まだ26歳の若さだが、19歳のときから、植松社長(植松さんのお父様)に鍛えられていて、経験は十分。根性も十分。それに、4人のお子さんのパパ。お子さんの名前が、ロケットにかかわりはじめたころから、宇宙っぽくなっているのが楽しい。「星(あかり)ちゃん」など、ちょっと素敵すぎる命名。

元、ラーメン屋さんだったというのだが、どこにいても、できる人はできる。まかされる人はまかされる。そして、そういう人がいなくなったら、店はつぶれたりもする。

ラーメン屋では、先輩は決して調味料の割合など教えてくれない。どうやって覚えたかというと、もとの量をはかっておいて、使ったあとの量を調べて、ひとつひとつ自分のものにしていったという。そして、半年で、すべての仕事をマスターした。

植松電機に入社できたのは、専務と誕生日が同じだったから、と笑う。
8月17日生まれ。「わー、いいな」と読める。
もちろん、冗談だろうけれど、何が人生を決めるかはわからない。

資材の調達や管理は、ラーメン屋さんのときの経験が生きているという。
「ラーメン屋とおんなじなんですよー。在庫チェックして、必要なものを注文して・・・」と屈託がない。

「神様はいると思いますか?」という質問に対して
「いると思う」と力強い答え。

でも、その理由がふるっている。
「仕事でうまくいって、家に帰ったら、家が大変なことになっているんですよ。だから、神様はいると思う」

8月4日のカムイロケットの打ち上げが終わって、帰宅したら、お子さんがおたふくかぜ。疲れたといっている間もなく、すぐ車で病院へ。寝たくても寝られない。幼い子が4人もいれば、次々といろいろなことが起こるだろう。

けれど、それをマイナスに考えないところがいい。

植松電機の方々は、特別な人でなく、普通の人だという。
本当にそうなんだろうか。
もしかしたらそうではなくて、「それをするために必要な人たちが、何かの力で集められた」、のかもしれない。

そう思えるようなグループが、あちこちにできていったとき、すばらしいことが起こる、と思う。 


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おめでとうの日

本日、ピグへ。
ピグというのは、N研究室御用達の、ニクメニュー中心の店のことだ。

学生さん向けなので、安くておいしくて量が多い。たいそうリーズナブルなところで、ニク好きなN研究室は、何かあるとここにいく。

私も呼んでいただいたので、インドでの学会発表の論文の締め切りが延びたのをいいことに、ホイホイとうかがう。(本当は明日が締め切りだったので、それどころではなかったのだが)

今日は、大学院の入試の発表日。研究室の4年生4人の運命やいかに、というところだったのだが、全員合格の報。ああよかった。

「おめでとう」、というのは、それを言う側にもどれほど喜びを与えてくれるのだろう。
そして、そういうことが本当の意味でわかるようになるまで、どれほどの涙を流す必要があっただろう。

「おめでとう」と言われる人の陰に、泣いている人がいる。努力が足りなかったんだろうという言い方は冷たすぎる。椅子の数が決まっているところでは、必ずすわれない人が出てくる。人への思いやりがありすぎると、すわれないことがよくある。

けれど、すわらなかったことで、新しい場所へ向かえることもある。その場所のほうが、その人にとってずっと幸せなことだってある。

自分の椅子をとれなかったことを、祝うか呪うか。

呪と祝は、似た字だけれど、どれほど違う未来を作ることだろう。

同じことが起こっても、どちらを選ぶかで、その後の人生は違ってくる。
自分がつらい目にあったら、人はそういう目にあわないように祈れるかどうか。
祈れる人は、そういう行動がとれる。そういう行動がとれる人は、「祝」を道にふりまきながら歩いているようなものだ。

願わくば、「祝」を選び続ける自分でいられますように。 
そして、「祝」であふれる世界でありますように。

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