« プラネタリウムという場 | Main | 酵素玄米VS焼肉 »

山梨の星

山梨県立科学館でお会いした、素敵な方のご紹介をしたい。

高橋真理子さん。
なんともパワフルな方である。
(写真は、お仕事中のところを無断で撮影したものです)

Marikosan
まず、そのプライベート生活がすごい。
結婚生活11年の間、研究者のご夫君と一緒に暮らしたのは1年3ヶ月しかないのだそうだ。
お子さんが2人いらっしゃる。産休と育休のときだけ一緒に暮らせたそうだが、「仕事をやめる」とか「仕事を変わる」という選択肢はどうやらありえなかった模様。

名古屋大でオーロラの研究をしておられて、博士課程の3年生のときに、科学館の就職を探して、たまたま創立準備中だった山梨にご縁があった。創立から関わって、現在にいたる。

研究職と今の仕事を比べると、「出会える人種が違う」ので、今の仕事が気に入っているそうだ。
この仕事に出会えてよかったという笑顔はホンモノ、に見えた。

プラネタリウムという場があるからこそ、できるいろいろなことがあるのだそうだ。
そこではコミュニケーションのやり方が違ってくる。

暗闇が作れて、丸い場所で、星を映せて、音楽も映像も自在に使える。

「星の元では、思考の位相が違ってくるように思います」

誰もが、心の中に「星」を持っている。
天文の知識があろうがなかろうが、星を語らせれば、誰もがすばらしい語り部になる。
ということで、4年前から「星の語り部」という市民グループが科学館で活動している。

彼らの存在が、彼女の行う企画に大きな影響を与えているという。
戦場に輝くベガ~約束の星を見上げて」という作品も、大きなきっかけの一つに、星の語り部の作品があったそうだ。山梨の上映後、徳島、東京都中央区と続
き、今夏には福島で上映されるそうだ。

「星の語り部」のメンバーには、視覚障害者の方もいらっしゃるのだそうだ。
プラネタリウムで見えない人には、何を伝えられるのか。

それで、星の話をする。
「いままで、こんなふうに自分に星の話をしてくれたことはなかった」というその方の人生観は、星を知ることで、宇宙の存在を知ることで、変わったかもしれない。

高橋さんからは、山梨ならでは、山梨だからこそ、という気迫が伝わってくる。
山梨出身ではないけれど、今自分がいるところをとても大切に想っておられる様子。その気迫が、仕事ぶりにはっきりと表れている。

山梨県立科学館のプラネタリウム番組はオリジナル作品が多い。
この少ないスタッフでどうやって作っているのかと思ったけれど、こういう人がいるからできるのだと思った。

平原綾香さんが歌う「星つむぎの歌」は、JAXAの宇宙連詩プロジェクトにヒントをもらって、山梨独自で展開した結果、生まれたと聞いていたが、その陰には、やっぱりこういう敏腕プロデューサーがいた。

この夏休みには、開館10周年記念として、「プラネタリウム・セレクション~山梨の宝石箱」を企画している。これまでの作品から選りすぐったものを週代わりで投影するそうだ。

お勧め作品を聞くと、「オーロラストーリー」(7月26日から8月1日まで)と「戦場に輝くベガ」(8月9日から15日まで)かなあと言いながら、こんなふうに語ってくれた。

「オーロラは、自身の当時の最大の渾身作であることには変わりはないし、今でも見るとほんとに青春時代(笑)を思い出すのですが、今になってみると、やはり番組としての完成度はまだまだだったなあ、と思います。
他の、『星と話す人々』、『最強宇宙線のなぞ』、『星月夜』、『光がはじまる』を振り返ってみると、それなりの自身の進化過程が見えます。特にお勧めというと、うーむ、どれを選びますかねえ。相手によって勧めるものが違う、というのが本音です」

これまでの彼女の作品は、こちらで見られる。

山梨では、「星が住める空」を目指して、ライトダウン甲府バレープロジェクトも1999年から行っている。お店やホテルや会社など、とても協力的なのだそうだ。山梨にきらりと輝く星は、どうやらけっこうたくさんありそうだ。

高橋真理子さんをはじめとする、科学館の素敵なスタッフの皆さんの、これからのますますのご活躍を祈念したい。

|

« プラネタリウムという場 | Main | 酵素玄米VS焼肉 »

「宇宙」カテゴリの記事

「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

Comments

シゲモリさま
素敵なHPとブログのご紹介をありがとうございました。東京でも投影していたのですね。。。そのときは知らなかったので、残念です。今度の山梨での投影も、日にちがあわないのでした。。。
またの機会を楽しみにしています。
ますますのご活躍をお祈りしています。

Posted by: Rei Kawashima | 2008.07.08 at 12:13 AM

戦場に輝くベガ上映実行委員をしています。番組が出来て終わるのではなく、出来てから起こることを大切にしています。
委員会のウェブもブログもありますので、どうかご来訪ください。

http://www.veganet.jp

http://blogs.yahoo.co.jp/vega_tokyo_office/

失礼しました。

Posted by: シゲモリ | 2008.07.07 at 06:21 PM

赤塚さま
オーロラ、ぜひプラネタリウムで見てくださいませ。(私はまだその番組は見ていないのですが、きっとすばらしいに違いないと思います)

いとてつさま
星の語り部は東京にもいらしたんですね。はい、ぜひ、いろいろ教えてくださいませ。
また拙著をお読みいただいたとのこと、ありがとうございます。本当に、あの日本人のウェイトレスさんはどうしておられるんでしょうね。。。こんなところで話題になっているのをご本人はご存じないのでしょうね。。。ともかく、どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。

Posted by: Rei Kawashima | 2008.06.25 at 09:35 AM

 はじめまして。
 星の語り部メンバーで東京から高橋さんの引力に引かれて通っているものです。サイエンスウインドウという雑誌にも書かせてもらいました。ブログで高橋さんと語り部活動についてご紹介いただき、ありがとうございます。
 川島さんの「上がれ! 空き缶衛星」も、以前拝読いたしました。今の仕事にも出てくるPDR,CDRなんて言葉に妙に親近感を感じたり、アメリカでつぶれてしまったレストランのおばさんについて心配したり、生き生きとした内容に大変楽しませていただきました。
 高橋さんのお話だけでなく、ぜひ今度は川島さんも語り部の活動にもご参加ください。

Posted by: いとてつ | 2008.06.25 at 08:15 AM

一度、オーロラを見てみたいです。

Posted by: 赤塚 洋 | 2008.06.24 at 08:26 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



« プラネタリウムという場 | Main | 酵素玄米VS焼肉 »