エジプトと南アフリカ

先月、エジプトと南アフリカへいってきた。

エジプトの話は、マイコミジャーナルに書かかせていただいたので、ここでは、こぼれ話を書いておこう。

空港からホテルまで、公共のバスで向かう。
お値段は1エジプトポンド。つまり、16円くらい。

バスをおりてからホテルまで荷物をガラガラとひっぱって持っていく。このホテルは一泊2万円以上する高級ホテル。このアンバランス感が、そのままこの国の現実なのだと思いながら、ホテルのフロントへ。

「あなたの部屋はキャンセルされている」といわれ、愕然。旅行社に事前に支払っているのに、キャンセルするはずがないだろうと思いつつ、日本の旅行社に電話する。担当者は不在で調べるとのこと。

ほぼ24時間のフライトの後、早朝についてほっとしているところにこれだ。午前中にミーティングもセットしてあるのにどうするんだろうと思いながら、フロントで大騒ぎしていたら、スイートルームに通された。結局、3日間、そこに泊まった。苦あれば楽あり、だ。

南アフリカの話もいろいろあるので、機会をみてアップしたい。

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健考館

11月の連休に、花巻の「健考館」というところへいってきた。
気功とブレスワークの合宿。
どちらも、すばらしい先生に恵まれて、満足。

行きの新幹線で大きな虹が見えた。
虹が見えるとよいことがありそうな気がするのはなぜだろう。
このおめでたい性格は大切に持っておこう。

Kenkokan

こじんまりとした小さなところで、たいそう快適。
食事も、健康になりそうなものばかりで、お味もなかなか。

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外はうっすら雪化粧。
宿泊場所であるアネックスから合宿の場所や温泉のある本館までちょっとだけ歩く。
頬にあたる冷たい空気がまたなんとも気持ちがよい。

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ここの温泉は素敵過ぎて、持って帰りたいと夢想した。
まず、入ると、ヒノキのいいにおい。これだけで、病気だったとしても治ってしまうように思う。
そしてまた、この温泉の水質がすばらしいのである。
ぬるりとしてあったかくて、いってみれば、美容液の中に入っているかのよう。

そして、窓からの景色もいい。ああ、こんなお風呂に毎日入れたら、どんなに幸せだろう。

寝湯があるのもいい。うまい具合に設計されていて、楽に横になれるし、水温も少しぬるめなので、いくらでも入っていられる。ここでのんびりお風呂につかっていれば、病気など吹っ飛んでしまうのではないかしらと思うくらい。

湯船の中で歩いたり軽い運動ができるようなお風呂もある。

そんなに大きな設備ではないのに、細かいところまで神経が行き届いていて、居心地がよいお風呂。2泊3日の合宿中、何度入ったか、数え切れない。

父が生きているうちに、ここに連れてきてあげたかったな。
お風呂が大好きな人だったので、きっと、気に入ったに違いない。
1週間くらい、ここでのんびりできたら、どんなにか気分がよかっただろう。

そんなことを思えるということ自体、つまり、そんなふうに思える対象があること自体、とても幸せなことなのかもしれない。

合掌。

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英国宇宙事情

グラスゴーで開催されたIACという会議のレポートを、マイコミジャーナルに掲載していただきました。よかったら、お読みください。

英国の宇宙会議体験記 - 英国の宇宙事情

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石和温泉の夏休み

8月の初めに、石和温泉で、大学時代の旧友たちと週末を過ごした。

5月6月7月と父のことでいろいろあったので、久々の骨休み。

けれど、おかげさまで、期待をはるかに超える楽しい旅となった。
何も準備していなかったわりには、たった一泊とは思えない、盛りだくさんのイベントに恵まれ、親切な方々のお世話になり、久しぶりの休日となった。

「桃狩ツアーつき温泉宿泊プラン」

いっしょにいった友人からのメールを無断で一部転載させていただきます。冷えた桃に免じて、お許しあれ。

Continue reading "石和温泉の夏休み"

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ケニアからの便り

ケニアの友人からメールが届いた。
昨年の1月にケニア旅行に行った際に、10年ぶりくらいで会った友人だ。

ナイロビ郊外に住んでいるので、心配していたが、彼も家族も無事だった。

選挙に不正があったことから、安定しているといわれていたケニアの情勢が突然不穏になり、暴動が起こり、あわやルワンダの二の舞かという状況になっていた。 

タイミングというのは、本当に重要らしい。
昨年の1月には、ケニア旅行に何の不安もなく行けたのだが、今年なら行けなかった。

あのとき、スラム街の見学に行って、胸を衝かれるような感じを受けたけれど、それでもそこで人々は笑って暮らしていた。世界にそこだけしかないのなら、きっと、そこに住む人たちは幸せに暮らせたのだろう。

けれど、実際には、同じ市内に豪華な屋敷が立ち並ぶ。貧富の差、などという言葉で表せるようなものではない。国連の職員の方にうかがった裏話から察するところ、スラムにはいろいろな利権もからんでいるらしい。

変化は小さなところから始まって、あっというまに大きくなる。
ほころびやきっかけは、どんなことでもいいのだ。状況が変化を求めているから、「それ」がきっかけになる。

第一次大戦の勃発の例をひくまでもなく、そういうことはたくさんある。

急激な変化は、犠牲も大きい。
大手術をすると、回復に時間がかかる。
漢方治療のように、ゆっくりと、気がつかないうちに、全体としていつのまにかよくなっていた、というのがいい。

そんな変化が起こるには、何が必要だろう。
ホリスティックなものの見方、システムとして全体をとらえる見方、そして、違いの本質を知ること。

それだけではたぶん足りない。
ジグソーパズルのピースが一つ一つはまっていったとき、足りないものがわかるのかもしれないけれど、それではたぶん間に合わない。

足りないものは何だろう。
心当たりはあるのだけれど、確信はない。

試行錯誤で試していくうちに、確信が出てくるのかもしれない。
まずは、自分でやってみよう。


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インドその1

インドは二回目。
一回目は、添乗員つきのツアーで、かゆいところに手が届く、いたれりつくせりの旅だったので、テレビでインドを見たのとか、インド料理屋さんでインド料理を楽しんだ、ということとあまり変わらなかった。安全で楽しい旅だった。

二回目の今度は、現地で目的があるので、のんびり自由旅行というわけにはいかず、個人で移動せざるをえず、かなり緊張した。

出発が9月19日。
18日には、それでなくても時間がないのに、15日に発症した湿疹をみてもらうために、皮膚科へ。たいそう繁盛している皮膚科のようで、2時間待って、5分で終了。でも、人気があるのがわかるようなとてもやさしいお医者さん。
これは相当に強い薬を使わないといけないとのことで、1週間だけぬりなさいとステロイド剤をもらった。大丈夫かと想いつつ、考える余裕はない。

なんといっても、荷物はもちろん、現地でのワークショップの準備も、その後の会議の発表準備も何もできていないのである。日本での仕事も終わっていないのはいつもどおりなので自業自得だが。。

今回の目的は3つ。
キューブサットワークショップ、IAC参加、そして、打上のスロット探し。

最初の目的地はVellore(ベロー)。バンガロールから車で3時間くらい。車で迎えにきてくれるというので、安心していたら、なんと、「やっぱり迎えにいけない」とのメールが!じゃあ、バンガロールのホテルを探してといったら、「それはできない」とのこと。バンガロールから勝手に来なさいということらしい。

乗り換えのタイのバンコクの空港で、私は宿探し。タイで待ち時間がけっこうあったので、とても助かった。無料の無線LANがある空港にくると、その国自体がすばらしい国のように思えるから不思議。うまい具合に、電源も近くにあって、同行の日大の宮崎先生の延長コードをお借りして、ネットでインドのディスカウントホテルエージェンシーと連絡がとれて、なんとかなりそうな感じ。

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深夜にバンガロールに到着して、ドキドキしながら、「プリペイドタクシー」を申し込む。悪いうわさをたくさん聞いていたのだが、無事にホテルに到着。Comfort Innの系列で、Vijay Regidency という名前。けっこうまともなホテルで、wifi も無料にて使える。ベッドも快適。無事に着けたことに感謝しながら、眠りにつく。

午前中、朝食の後、少しバンガロールの街を歩いてみる。うーん、これがインドか。。。エネルギーにたじたじとなりながら、そぞろ歩き。悪くない。

昼間から、気持ちよさそうに外で寝ている人がけっこういる。渦巻くエネルギーと静かな眠り。対照的なようでいて、実は根の部分は同じなのだろうか。

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そして、横断歩道とか信号というものがほとんどない中を、車とオートリクシャーと人と、ときには牛がいっしょに移動して、まがったり、道を渡ったりするのだ。コツは、流れに身をまかせること。決して急がないこと。しかし、行きたい方向には行くこと。それだけで、行けてしまうのはなぜだろう。

日本でこれをやったら、たぶんドライバーから怒鳴られ、パトカー(救急車か?)がくるだろう。

いつもの日本での生活となんと違うことだろうと思いながら、人の流れにくっついて、ふらふらと移動する。


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ホテルでインド風(?)中華料理を食べてから、午後、アメリカから参加のKirkさんと駅で落ち合い、いっしょに列車に乗って移動。ワークショップをいっしょにオーガナイズすることになっているので、さっそく打ち合わせ。

4時間しかないワークショップを、いかに充実したものにするか。参加者の人数もバックグラウンドもあまりよくわからないのだが、知恵を絞る。けっこう楽しい。プレゼンだけだと退屈だろうから、参加型のものにしたいというところでは意見が一致。若くて優秀なオーブコムの技術者としては、いろいろ難しいことをさせたいようだが、私のほうがたぶん現実を知っている。初めて会う人とチームを組んで、一時間くらいで結果が出せるものにしないといけない。

その間、ひっきりなしにお茶やお菓子を売りにくる。検札もある。
Eチケットを、出発直前にKirkさんがいっしょに購入してくれたのを、出発直前の早朝、事務所でプリントアウトして持ってきていてよかった。これがなければ、検札でひっかかるところだった。


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インドから無事帰国

インドより無事帰国。

某旅行社の信じられないミスによって、予定より一日早く帰国。旅程表でもらっていた航空券の日程とは違う航空券が発券されていた。たまたま確かめたので、予定を変更して飛行機に乗ることができたけれど、確かめなかったら、いまごろは恐ろしく高いノーマルチケットを購入して帰国する羽目になっていたに違いない。。。。しかし、予定していたことをキャンセルせざるを得ず、精神的にちょっとまいって、帰国。成田でちゃんと荷物が出てきたときにはほっとした。

まあ、何事もきちんと自分の目で確認することの大事さを教えてくださったのだと前向きに考えよう。

報告書と記事をまとめつつ、考えることがいろいろある。あまりにいろいろありすぎて、自分の中で収拾がついていない。おいおいに書いていくこととしよう。

戻ってきて一番ショックだったことは、編集者のOさんが脳内出血で倒れたとの報。
幸い、一命はとりとめたとのことだけれど、本当に驚いた。
若くてフットワークが軽くて、相当に大変な仕事でも飄々とこなす方で、しかも恐ろしいほどの気配り上手で、編集者というのはすごいなあとよく思っていた。かくなるうえは、素敵な作家の奥様と二人三脚で「病院モノ」の傑作を出版していただきたいものだ。

何もできないけれど、せめて、一日も早い御快復を心より祈りたい。
そして、私にできること、一日一日を精一杯、大切に生きることをしていこう。

2007年10月4日
スプートニク50周年の日。
そして、「かぐや」月周回軌道投入成功の日。
今日から、きっといいことがあると思って、ひとつひとつやっていこう。


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ベルリンその8

4月26日(木)

最終日。飛行機は夜なので、少し時間がある。
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ベルリンには、寿司レストランがたくさんあるとのことで、連れていっていただく。
味噌スープには蓮華がついてきて、ちょっとびっくりしたけれど、味は、そんなに悪くない。
おすしは、少し変わっていて、海苔巻きなのだが、その海苔に衣がついていて、油でかりっとあげてあるのである。不思議な感じはしつつ、意外においしいことに驚く。

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アレキサンダー広場へ。ここは、旧東ドイツ。
ここと、ポツダム広場を比べると、東西ドイツの違いがよくわかる。
ポツダム広場は、華やかで消費を刺激するような店がたくさん。
アレキサンダー広場は、大きな噴水があって、そのまわりにみやげ物を売る店が立ち並んでいる。

案内してくださった方は、旧ソ連の出身。
西の世界の生活を謳歌しながらも、東の世界を否定することもない。
「ソ連時代は、必要なものはみんな手に入ったし、自分はとても幸せだった」

生まれたときから、信じるべきものを与えられていれば、精神的には安定する。きっと、家族も社会も安定していたのだろう。西側とは「違っていた」だけ。

そして、急激な変化と価値の崩壊。そこにいた人たちの心はどうやってそれに耐えてこられたのだろう。

小さな痛みを感じながら、そこで別れる。

その後、一人でタワーに上る。
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ゆっくりと回るレストランがある。
外の景色を楽しみながら、ゆっくりとコーヒーを楽しむ。
ああ、こういう時間もいい。

降りてから、近くのショッピングセンターへ。
しかし、ここで購入したワインは、結局は持って帰ることができなかった。(顛末はこちらをお読みください)


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ベルリンその7

4月25日(水)

シンポジウム最終日。

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裏方の方々全員に、花が贈られた。こういう気配りは、本当におしゃれで素敵だ。

会議の裏方の仕事は、けっこうきついのである。朝早くから夜遅くまで、準備に追われ、うまくいって当然、うまくいかなければクレームの嵐というプレッシャーに耐えなければならない。一度でも自分で責任を持ってやった人であれば、その苦労はたぶんわかるだろう。

私のホテル予約のミスについても、丁寧にお詫びをしてくださって、恐縮。ベルリンの写真集までいただいてしまった。

今回お世話になった会社の方と最後の打ち合わせ。

東ドイツ出身の社長さんは、会議会場の向かいにある荘厳な感じの音楽堂のほうがよいといい、西ドイツ出身の若い女性社員は、ベルリンフィルの現代風の建物のほうがよいという。

「ほら、東西対立は続いているのよ」

みんなで爆笑。
こんな冗談が言えて、笑いあえる関係になっているのはいい。
つらい過去をなかったことにするのでなく、そのままにおいておいて、笑い話にできるといい。


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プログラムはドイツ語だったので、購入せず。
何の曲目かよくわからないけれど、どちらかというと現代音楽風。

美しい女性がチェロを持って登場。
チェロって、こんな楽器だったのだと思うようなすばらしい演奏。すごい!の一言。
指揮者兼第一バイオリンの方と結婚されているとかで、アンコールのときの二人の合奏がとても素敵だった。あんなふうにアンサンブルができたら、どんなにいいだろう。

ここで演奏しておられる方は、全員が一流なのだと思う。しかし、一流の中でも、第一バイオリンを弾く方と、後ろのほうで弾いている方とは、弾き方が違う。第一バイオリンの方は、体全体が楽器になっているように見えるのである。

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休憩時間。
このホールは、うまく設計されていて、どこにすわっても、演奏がよく見えるようになっているそうだ。

今回のベルリンは、オペラも室内楽も存分に楽しめて、本当によかった。

明日は帰国。

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ベルリンその5

4月23日(月)

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これから3日間にわたり、小型衛星シンポジウムに参加予定。

ベルリンの音楽堂の向かいにある、由緒正しそうな建物が会場。(写真は音楽堂)

ホテルからは、地下鉄で3駅。
初めてのところだから、少しはやめにいく。
朝のお茶サービスがある。コーヒーをいただきながら、旧知の方々にご挨拶。

「髭剃りが壊れたの?イギリスでは、ヒゲはそらないの?」と、10年来の知人をひやかす。
「朝一番に、女性にそんなことを言われるなんて!」と、寝過ごしてヒゲを剃れなかったらしい英国紳士は笑う。
10年前には、学生だった人が、今はこうして第一線で活躍している。今、学生をしている人たちは、10年たったらどんなにりっぱになることだろう。

オープニング。
基調講演は、小型衛星の世界では有名な英国サレー大学のSweeting教授。
80年代の初頭から、小型衛星の開発を手がけ、いまや社員は250名。

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小型衛星の強みを生かすには、コンステレーションが有効だとのこと。
確かにそうだけれど、そのためには、軌道が選べないといけない。主衛星の「お気に召すまま」に打上げるしかないピギーバック頼みでは、思うようなコンステレーションは難しい。うーん、ロケットがほしい。

この会議は、朝のお茶サービス、午前中のコーヒーブレイク、そして豪勢なランチ、さらに午後のコーヒーブレークと、いたれりつくせりのサービスがある。

ランチのあとのコーヒーは、展示コーナーにおいてある。
だから、コーヒーを飲みたい人は、展示コーナーに移動する。そして、自然の流れで、展示を見ながらコーヒーを楽しむことになる。この動線の作り方はなかなか。

そして、午後の開催時間には、展示コーナーと会場との仕切りにさーっと幕がおりて、切り替えがぱっとできるようになっている。

「はじめますから、席にすわってくださーい」と叫ぶ必要はない。このあたりも、なかなかいい感じ。

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この日の夜、懇親会。貸し切りバスで移動。

隣にすわったオランダの方といろいろ話す。
彼曰く「画期的な」スタートラッカーを開発中とか。スタートラッカーといえば、デンマーク工科大学のが有名だが、あれは大きすぎるとのことで、「画期的技術」で、小型化を目指しているらしい。ヨーロッパは、けっこう元気な開発者があちこちにいるらしい。

Deutsches Technikmuseum Berlin という博物館が会場。
飛行機やら舟やらが展示してある。おもしろいのは、失敗してめちゃめちゃに壊れた飛行機も丁寧に展示してあるところ。いいところだけを見せるのでなく、すべてを見せているあたりがすばらしい。失敗したらどうなるのか、ということを知っていることは大切だ。失敗しないようにするにはどうすればいいのか、真剣に考えるようになる。

ここでも楽しいおしゃべりとおいしいお料理の合間に、しっかり情報収集もして、収穫は大。
やっぱり、動いてみるものだと思いながら、ホテルに戻る。部屋を変えてもらったので、本日よりバスタブにつかって疲れもとれそう。

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