カムイ君のひな祭り

本日、3月3日早朝、カムイロケットの打ち上げが無事成功した模様。(十勝毎日新聞の記事はこちら
ヨカッタヨカッタ。おめでとうございます。

大樹町は快晴だった模様。
白い雪原から青い空に向かっていくカムイ君は、きっと最高に気持ちよかったに違いない。
カムイスペースワークスブログで、植松さんが写真をアップされている。見るからにすがすがしくて、気持ちがよさそうな青い空だ。

HASTICの伊藤先生からは、打ち上げのご連絡をいただいていた。今回の打ち上げは、「安全対策」重視で、特に技術的に新しいことに挑戦してはいないとのことだが、この後に続くであろうことをほんの少しでも知っていれば、この打ち上げ成功には実はとても大きな意味があることがわかる。

「さらりと」成功することが、どうしても必要だった。

本日、3月3日はひな祭り。
ロケットは、雄雄しいもの、「男の子の夢」というようなところがある。
「昭和のロケット屋さん」を読むと、元「男の子」たちが熱狂して取り組んでいるのがよくわかる。そうして、そういう話を聞いて熱狂するのも、男の子たちである。カムイチームもほとんどが「男の子」である。

カムイロケットは、その常識を打ち破っていくかもしれない。
宇宙開発は、垂直方向にいきがちで、そのこと自体は悪くない。
宇宙開発は国家プロジェクトだったから、水平方向への広がりなど、これまで不要だった。むしろ、「ロケット技術が広まったら、テロに使われる」などといわれて、抑えられてきたともいえる。

水平方向への広がりがどんな未来を創っていくのか。
あるいは、それはいったい必要なことなのか。あるべき姿なのか。

これから、大樹町では、東海大が彼らのハイブリッドロケット打ち上げ実験を行うことになっている。3月7日から10日まで、2本の打ち上げが予定されている。30人以上の大学生が北海道へ行ってロケットの打ち上げ実験をする。

打ち上げの日、晴れますように。
みんな、元気で無事に帰ってこられますように。
そうして、できましたら、ロケット打ち上げが成功しますように。

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「昭和のロケット屋さん」は、お勧めです。
「キューブサット物語」でお世話になった編集者さんのセンスと工夫が随所に光っています。
お宝映像DVDつきです。ぜひご一読を。


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カムイ君のメッセージ

12月8日にカムイロケット打上。
8日と9日は、ちょうどUNISECのワークショップの日で、多くの大学が「ロケット打ち上げ」についても発表をしていた。各地で大学生がロケット打ち上げに挑戦している。

今回、カムイ君は、「失敗」したそうだ。

新聞記事をよく読むと、カムイ君としては、打上には成功したようなのだが、パラシュートが開かずにおりてきてしまったらしい。さらに、おりた場所がたいそう気まずく、カムイ君のために仕事をしている人たちのいるテントだったらしい。

幸いなことに、狭いテントに8人もいたのに、誰にもあたらなかったのだそうだ。怪我がなくて何よりだが、カムイ君はいったい何を言いたかったのか。同じ日に、宇宙工学を学び、宇宙ものづくりに勤しむ学生たちが集まるワークショップを開催していたのは、偶然だったのか?

モノは正直。決してウソをつかない。間違ってプログラムされたら、正しく動くことはない。
ヒトは誠実。間違ってプログラムされても、良心に従って、正しく動こうとする。

リアルなプロジェクトには、リアルな問題が発生する。
光をあてれば、影ができる。光と影はいつも表裏一体。

すべてのことは、絶妙のタイミングで起こる。

何を学べといわれているのか。
何に気づけといわれているのか。

9日のUNISEC教員会議では、実験の安全対策について議論になった。「ヒヤリ集」を作ろうという具体的な提案もなされた。ワークショップの最後の挨拶(東海大の遠山先生=UNISEC副理事長)でも、カムイ君のことについての言及があった。すでに、安全対策について、UNISEC内では具体的に動き始めている。

メッセージは、受け取る側によって、全く異なる意味になる。受け手の心情や状況や知識がメッセージに影響を与えるからである。意識が高い人は、意識の高いメッセージを受け取る。「やめたい」と思っている人は、「やめなさい」というメッセージを受け取るだろう。

私は、何のメッセージを受け取ろうとしているだろう。

「危ないから、もうやめたほうがいい」だろうか。
「もっと真剣に取り組んだほうがいい」だろうか。
「とまって考えたほうがいい」だろうか。
「多少の犠牲が出ることを覚悟したほうがいい」だろうか。
「方法論を考え直したほうがいい」だろうか。

あるいは、もっと何か別のメッセージだろうか。
「はやく、カムイロケット物語を書きなさい」
という声も聞こえないわけではない。なんとか時間をひねり出したいものだ。

大学生の宇宙開発は、いまのところ極めて脆弱な基盤の上に成り立っている。
支えているのは、学生さんたちの意欲と頑張りと先生たちの熱意と誠意、そして卒業生や支援をしてくださる方々のサポート。

宇宙開発で食べているプロの人たちは知っている。
夢や気合いだけでは、宇宙へいけないということを。

確かな技術力があって、はじめて宇宙へ行けるものが作れるのだ。
では、そのような技術力はどうやれば持てるのか。

たぶん、今、選別の時期にきている。
続けられる人と、そうでない人と。
続けられる体制と、そうでない体制と。

「宇宙基本法」が制定されたら、宇宙の世界は大きく変わる。
そのこととは別に、法律とは関係のないところで、これまでの宇宙コミュニティは、崩壊しつつある。

人の為と書いて、「偽」という字になる。
今年のキーワードの一つといわれている字だ。
うそをつくとき、たいてい、人は誰か別の人の為にそうする。

誰かの為でなく、自分の為にどうなのか。
一人ひとりが、そのことを真剣に考えるときなのではないだろうか。

組織のためでなく、家族のためでなく、会社のためでなく、地域のためでなく、国のためでなく、人類の未来のためでなく、いま、自分の為にどうなのか。

誰かに刷り込まれた「信念」あるいはプロパガンダを反芻するのでなく、自分はそれをしていて幸せなのか、本当に幸せなのか。しっかりと自分の頭で考え、見極め、そして決めていくことだ。そうすれば、何が起こっても、後悔することはない。

カムイ君のメッセージを真摯に受け止めたいと思う。

カムイ君を支える人たちが、カムイ君といっしょにいて、とても幸せなのであれば、きっと次回は大きな喜びに包まれることだろう。3月の打上げに期待しよう。


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フラガール

ずっと見たいと思っていた映画「フラガール」をやっと見ることができた。半年以上の間、レンタルショップで借りることができなかったのだが、やっと入手した。

常磐ハワイアンセンターの設立の際にがんばってフラダンスを覚えた炭鉱の娘たちの物語なのだけれど、炭鉱で育った私にはとてもよくわかるところがあって、たくさんティッシュを消費した。

ネガティブなもの(借金)を抱えて東京からやってきたプロのダンサーが、炭鉱の合理化・首切りでネガティブな感情であふれている町で、ずぶの素人をプロのダンサーに育てていく。その過程で、ネガティブな気持ちが消えていき、やさしい表情になっていくのを、松雪泰子が好演している。本当にあった話がもとになっているせいか、説得力がある。

人生で起こることは、何も遅すぎることはないし、早すぎることもない。すべて、ベストのタイミングで起こる。

この映画のモデルになった方は、70歳を過ぎた今も、「フラガール」養成に勤しんでおられるという。40年たって、自分がモデルの映画ができるのは、どういう気分なのだろう。

「カムイロケット」が主人公の「夢の扉」を途中から見た。ビデオにもとれなかったのだが、「困ったときの植松電機の安中さん」が送ってくださるとのことで、ただ感謝。(道内限定番組もいっしょに送っていただき、さらに感謝)

何十年かたったときに、「カムイボーイ」みたいな映画ができるだろうか。

「カムイロケット物語」の第一巻は、私の中ではすでに終わっている。構想もできつつある。あとは書くだけだ。第二巻がどうなるかは、まだわからないけれど、何かが起こりそうな予感がある。

10月下旬に、札幌で宇宙科学技術連合講演会がある。「ウカレン」と呼ぶことが多い。そのテクニカルツアーのひとつに、「植松電機訪問」がある。せっかくなので、参加することにした。

また、新しい何かに出会えることを楽しみにしている。


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ロケット職人の夢

カムイロケットの開発物語がテレビで放映された。
TBS系の「夢の扉」ではなくて、日テレ系の番組だ。

NNNドキュメント「宇宙に1番近い町工場 ロケット職人の夢」。

「町工場」という言葉とか「ロケット職人」という言葉に、ちょっと違和感を感じながら見たが、STV(札幌のテレビ局)のスタッフが、そうとうに丹念に取材をしたんだろうなーというところが、随所に見られてよかった。

8月4日の打ち上げの瞬間を、ちょっと高いところから撮影しているのが、とてもいい。なるほど、この絵が撮りたかったのだなーと納得。この目線感覚はプロならではのもの。

植松電機の社員、鈴木さんがクローズアップされて取材されている。
アメリカ出張の場面も出てくる。ということは、アメリカまでくっついていって取材したのだろう。アメリカで、ロケットは大人気。子供に取り囲まれて、日本語でサインをしている場面が、なかなかいい感じに撮れている。

鈴木さんは、先日、いろいろおしゃべりしたので、こうしてテレビで拝見するのは不思議な感じ。

8月半ばに安中さん・五十地さんと3人で、JAXAさんのコズミックカレッジリーダー養成講座に参加のため、上京された際、拙宅にてご接待。いろいろお話が聞けて楽しかった。

夜は、早い時間には体が液体しか受け付けないという特異体質(?)の鈴木さん。ビールは受け付けてもらえた様子。

まだ26歳の若さだが、19歳のときから、植松社長(植松さんのお父様)に鍛えられていて、経験は十分。根性も十分。それに、4人のお子さんのパパ。お子さんの名前が、ロケットにかかわりはじめたころから、宇宙っぽくなっているのが楽しい。「星(あかり)ちゃん」など、ちょっと素敵すぎる命名。

元、ラーメン屋さんだったというのだが、どこにいても、できる人はできる。まかされる人はまかされる。そして、そういう人がいなくなったら、店はつぶれたりもする。

ラーメン屋では、先輩は決して調味料の割合など教えてくれない。どうやって覚えたかというと、もとの量をはかっておいて、使ったあとの量を調べて、ひとつひとつ自分のものにしていったという。そして、半年で、すべての仕事をマスターした。

植松電機に入社できたのは、専務と誕生日が同じだったから、と笑う。
8月17日生まれ。「わー、いいな」と読める。
もちろん、冗談だろうけれど、何が人生を決めるかはわからない。

資材の調達や管理は、ラーメン屋さんのときの経験が生きているという。
「ラーメン屋とおんなじなんですよー。在庫チェックして、必要なものを注文して・・・」と屈託がない。

「神様はいると思いますか?」という質問に対して
「いると思う」と力強い答え。

でも、その理由がふるっている。
「仕事でうまくいって、家に帰ったら、家が大変なことになっているんですよ。だから、神様はいると思う」

8月4日のカムイロケットの打ち上げが終わって、帰宅したら、お子さんがおたふくかぜ。疲れたといっている間もなく、すぐ車で病院へ。寝たくても寝られない。幼い子が4人もいれば、次々といろいろなことが起こるだろう。

けれど、それをマイナスに考えないところがいい。

植松電機の方々は、特別な人でなく、普通の人だという。
本当にそうなんだろうか。
もしかしたらそうではなくて、「それをするために必要な人たちが、何かの力で集められた」、のかもしれない。

そう思えるようなグループが、あちこちにできていったとき、すばらしいことが起こる、と思う。 


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マイコミジャーナルに掲載!

カムイロケットの取材原稿が、マイコミジャーナルに掲載された。

本来であれば、4日に打ち上げなので、5日は原稿ができているのが普通のプロライターであるが、私の場合は、いろいろと考えてしまって、なかなかかけず。。。カムイロケットは、UNISECとしても応援したいし、北海道出身者としても応援したいし、超小型衛星ビジネス化を推進する人間としては、将来のロケット確保につながるのだから、早期に成功してもらいたい。いったい、どの立場で書けばよいのか。ジャーナリスティックな話ではなくて、主観を入れて書いてくださいとのリクエスト。どうでも立ち位置を決めねばなるまい。

そんなこんなで、どういった切り口で書くのかを決めるのに時間がかかってしまった。しかし、怪我の功名で、赤平の植松電機さんまでうかがった話までいれることができたので、まあよかったとしよう。

この原稿は、本当は宇宙作家クラブの別のメンバー(大塚実さん)が書くことになっていたのであるが、彼が行けないので、よかったら書かないかと声をかけていただいて、チャンスをいただけた。

しかし、ビデオを持っていったのに、うまくとれず、打ち上げの写真もとれず、途方にくれていたところ、植松電機の安中さんが、画像も動画も提供してくださって、本当に助かった。そうでなければ、打ち上げ準備中の写真のみで構成するしかなかった。

植松電機さんもHASTICさんも、いまどき珍しいくらい「譲り合う」人たちで、写真にクレジットを入れるのは、どこにしましょうと聞いたら、互いに「あちらをいれてください」とおっしゃる。結局、「カムイスペースワークス」で入れることにして、一件落着。こういうやりとりは楽しい。

そして、マイコミジャーナルの担当編集者の千葉さんにも無理を聞いていただき、素人写真をセンスよく配列していただき、感謝である。WEBジャーナルは、慣れないと難しい。というより、たぶん、文章を書く以外のセンスが必要とされる。で、私はそのセンスはどう考えても発展途上。ブログで適当に写真をはりつけるのとは違う。

いずれにせよ、拙ブログのたぶん何百倍も何千倍もアクセスがあると思うので、多くの方にカムイロケットのことを知っていただけると思う。

少しでもお役に立つことができれば、こんな嬉しいことはない。

よろしかったら、どうぞマイコミジャーナルの記事をお読みください。打ち上げの感動的な動画が見られます。(Quick Time が必要です)

たったの7年で、こんなふうになるのだと、本当に感心すると同時に、暖かな希望の灯火がぽっとともったような気がする。

ただただ、感謝、である。
すばらしい方々との出逢いに恵まれていることの幸運に、ひたすら感謝である。

(ところで、記事でお気づきの点がありましたら、ぜひ教えてください。気をつけてはいるのですが、いろいろミスもあるかと思います)


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7年目の8月4日

カムイロケットの打ち上げが無事終了し、本日は、大樹町の歴舟川清流まつりへ。

ペットボトルロケットコンテストの中で、カムイロケットの燃焼実験を公開ですることになっているそうなので、こちらもいっしょに取材。きびきびと動く植松電機と北大の「若い衆」が小気味よい。

そして、もちろん燃焼実験は迫力タップリ。轟音と炎の数秒のあとに沸き起こる歓声と拍手の嵐。

打ち上げの感激さめやらぬ昨夜は、焼肉屋さんにて、植松電機の若手の皆さんといろいろお話ができて、有意義だった。あまりにも不思議な縁があちこちにはりめぐらされているのがわかって、なんとも不思議。

カムイロケットの三度目の正直の打ち上げは、8月4日に行われた。これは、誰も何も意図したわけではない。

「お盆にかかると困るし、土日でないと、許可をいただかないといけない先が増えるし、協力してくださる方々も自分も時間がとりにくいしで、8月4日の土曜日にしました」と永田先生。

植松電機の社員でも、あまり知る人はいないという「開所記念日」。

もともと芦別にあった会社を、赤平に移転して、開所した日。開所式の日。

その日は、7年前、つまり2000年の8月4日だったのだという。誰も意図も意識もしなかったのに、7年後のその同じ日に、制御機能つきのカムイロケットは打ち上げに成功した。

すべてのことは、全きことのために、最善のタイミングで起こる。

私がブログに書いたこの言葉を、皆さんが大切に想ってくださっていることを知って、本当に嬉しかった。自分のささやかな気持ちが、誰かに届いていることを知るのは、幸せなことだ。

秋田大の学生さんたちが植松電機さんに泊めてもらうというので、私も便乗させてもらうことにして、彼らといっしょに赤平にやってきた。UNISEC学生理事の小林さんの初心者マーク運転は、植松電機さんの車に誘導していただいて、無事に到着。お疲れ様でした。

晩御飯は、滝川の「松尾ジンギスカン」へ。食べ放題飲み放題コースで2650円也。やはり、ここのジンギスカンは素敵だ。タレもよし、肉もよし、野菜もたっぷり、で大満足。

そして、今、植松電機さんの部屋でこれを書いている。インターネットも貸していただき、簡易ベッドも寝具も調理器具一式もあって、快適。シャワーもあびてすっきり。後は仕事を片付けて寝るだけ。

不思議な偶然がたくさん見え隠れしている。
そういう中では、「意味」を探すのは、あまり難しくない。
「意味」がはっきりと見えたとき、余計なものはそぎ落とされて、本当に大事なものだけが残っていくように思う。

カムイ君のますますの成長と今後の活躍を祈念したい。


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祝!カムイロケット、打ち上げ成功!

カムイロケットは、無事に打ち上げられた。

朝からやっぱり雨が降っていて、風も強くなってきていたのだが、無事に打ち上げられた。
詳細は、別のところでご紹介することにして、今は、緊張がとけるようなことを書きたい。

その1)
 「絶対ダイジョウブ」と永田先生。
 天気がどんどん悪くなり、顔がだんだん険しくなっていく中でのコメント。

 その根拠は、「永田晴紀」という名前。
 今後は、「ナガタハレノリ」と名乗られるとか。

その2)
 台風接近中の危ない中で、打上げられた幸運について。

 「やっぱり日ごろの行いがいいんですよ」と、某学生氏

 「本当に日ごろの行いがよかったら、台風にあたらないでしょ」と、私。
  (北海道に台風が来るのは珍しいことなので、まずめったにこういうことは起こらない)

お天気がよければ、なんでもないことが、恐ろしく困難なことになってしまう不思議。そんななかで、必死に打上げた人たち。

ウサギ台風のせいか、打ち上げ後に目が真っ赤になっている人たちがちらちらと見えた。

回収はうまくいかなかった模様だけれど、まずは、打ち上げが成功して本当によかった。

おめでとうございます!
関係者の皆様は、まずはゆっくりお休みください。

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大樹町到着

大樹町に無事到着! 
パチパチパチ。飛行機が飛んだだけでもよかった。
帯広空港からタクシーで9800円也。初乗り520円なのにこの値段。
ちょっと高いが、しかたない。

ランチャーの設営を見学。といっても、ほとんど完成状態だったが。。。
白と青でなかなか素敵。

小雨が降っていて、肌寒い。
そして、海が荒れている。

懐かしい顔にたくさん出会う。いつのまに、私はこんなにたくさんの人と知り合いになっていたのだろうと、ちょっと驚く。

「夢の扉」大撮影隊も出陣中。
見ようによっては、ドラマのロケのようにも見える。

ともかく明日の朝、ちょっとだけでいいので、打ち上げのウインドウが開くといい。

夜を徹しての組み立て作業がこれからはじまろうとしている。。。

→と思っていたら、10時20分には、本日の全ての作業が無事終了。
明日3時まではゆっくり眠れる予定。3時間もある。よかった。

しかし、台風が北海道を直撃という天気予報。こちらはちょっと心配だ。


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ウサギ台風

台風5号がきている。
その名は「ウサギ」。台風にはちゃんとそれぞれ名前がついているのだそうだ。

そのウサギ台風が、これから下手をすると北海道にいってしまうらしい。

現在の予想図を見ると、大樹町のあたりは、台風直撃の様相。
今も雨が降っているようだ。
勢力は衰えるかもしれないが、台風は台風。

明日の打ち上げはできるのだろうか。
一日の順延は予定されているけれど、その先は聞いていない。砂漠で勝手に打ち上げるのとは違って、手続きや関係諸方面との調整が必要なので、じゃあ来週また、というわけにはなかなかいかない。

心配にならないわけではないけれど、その場その場で精一杯のことをやるしかない。

宇宙開発は科学の先端とはいっても、天候に左右される。天候を左右できるようなものにはなっていない。もっとも、左右してしまったら、またあちこちでひずみが生まれて大変だろうけれど。

カムイスペースワークスのブログに植松さんが書いておられる。

台風を食い止めるためにも、下記をクリックお願いします。

ブログランキングへ

ブログランキングを押せば、台風を食い止めることができるのか。
彼の気持ちとしては、みなさんの応援が力になる、ということなのだろうか。

工学部出身の彼がそう言うのだから、文学部出身の私は、もっとぶっ飛んでもよさそう。

ウサギ年生まれのみなさんには、ここでちょっとがんばっていただきたいものだ。
ちょこっと、台風を遅らせるか、進路を曲げるか、なんとかしていただいて、無事に打ち上げができますように。

もしできなければ・・・・

そのときは、またやり直すだけだ。
これまでもそうしてきたように。そして、これからもそうしていくように。

何度でもやり直す。
淡々と受け入れて、やり直す。

そうできることがどれほどすばらしいことなのかは、そうしている人たちにはきっとわからない。

けれど、後になってみると、そのこと自体にとてつもなく大きな意味があったことがわかる。

そろそろ私も出発しよう。
とりあえず、飛行機がちゃんと帯広空港に着きますように。


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大樹町へ

カムイロケットの大樹町での打ち上げを見に行くことにした。

昨日決めて、航空券の手配をした。宿はなし。寝袋を持っていくので、どこかでコロンと寝よう。

カムイ君の今後の成長が、日本の宇宙開発の方向性を左右するかもしれないので。。。などと大それたことは言うまい。

北海道生まれの私は、夏の東京には弱い。
いつも、涼しいところへ逃げることを夢みながら、ジリジリと焼けるアスファルトから立ち上る熱気の中で、めまいを覚えながら、過ごしている。

涼しい北海道で、カムイ君の勇姿を見るという、たまの贅沢をさせてもらっても罰はあたるまい。

記者会見なども見せていただきたかったので、いちおうプレスで申し込み。
そうしたら、WEBニュースのお仕事をいただけるかもしれない状況になってきた。取材道具はすべて持っていこう。そうそう、三脚を忘れずに持っていかねば。

一般の見学も可能だそうなので、ご興味のある方は、ぜひぜひ大樹町にいらしてください。
現地でお目にかかりましょう!

詳細はHASTICのホームページでどうぞ。

以下は、カムイスペースワークスのプレスリリースから転載。

-CAMUI打上げ取材・見学予定の皆様へ-

・ 打上げスタッフは8/3(金)午前に大樹町入りし、大樹町航空公園格納庫を準備作業本部として準備作業を行います。取材および見学の方は準備作業本部までお越しください。航空公園の詳細はこちらをご参照ください。googleマップでの場所の確認はこちらからどうぞ。
・ 8/4(土)の打上げは7:30を予定しています。射点への車両の乗り入れは、HASTICから許可を得ている取材車両以外はご遠慮ください。準備作業本部から射点までは砂利道を 2 km 程度です。6:00頃より、準備作業本部から射点まで大樹町のワゴン車でピストン輸送を行いますのでご利用ください。射点への進入路は7:00に閉鎖致します。
・ 取材申込みは現地でも可能です。準備作業本部において 8/3(金)午後から受付けを開始致します。NEW
・ 8/5(日)に順延となった場合は、打上げを6:00に行います。ピストン輸送は4:30~5:20、進入路閉鎖は5:30となります。
・ 8/3(金)17:00より、航空公園で記者説明会を予定しています。


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