Future Search

本日、レイランド開店。メニューはトリ鍋。

Future Search の手法を少しとりいれたワークをしたあとに、レイランドにて反省会。

Future Search は、アメリカで開発された合意形成の手法。本当は二泊三日くらいでやるそうだが、2時間くらいに凝縮して試験的にやってみた。12月のUNISECのワークショップでやれるかどうかを見極めるため、一度やってみることにしていた。

参加者は、学生理事2名とOB・OG、現役学生。私を入れて8名が参加。進めかた自体にもコメントできそうな、慣れていそうな方にお願いした。

やり方はふつう、4つのステップを踏む。模造紙を用意して、どんどん書き入れていく。最終的に実行可能な行動計画を作るのが目標であるが、そのプロセスにおいて、ともに抱えている問題やおかれている状況など、共通基盤が参加者の中で共有されていく。だから、プロセスもとても大切。

1)過去の共有 
スプートニクから50年間の世界、日本、個人の宇宙開発について年表に書き入れていく。「個人」というのは、いつなぜ宇宙開発に興味を持つようになったか、というような個人的イベントを書いてもらう。参加者同士が個人的な過去を共有することで、ディスカッションはぐっとやりやすくなる。Future Searchは、本来利害関係が対立するような人たちが参加して行うものなので、気持ちをほどくためにも、こういうところは実はとても重要。

2)現状の認識
今回は、二つの手法を使ってみた。ひとつは、マインドマッピング。UNISECがテーマなので、UNISECに影響を与えたこと、与えるであろうことをそれぞれ書いていく。政治的・経済的なことから、モチベーションに関わることなど、さまざまなことが書かれる。もうひとつは、SWOT分析。強み、弱み、機会、脅威を考えていく。いろいろでてきておもしろかった。

3)望ましい未来
そして、いよいよ望ましい未来を考える。こうだったらいいのに、ということを遠慮なく出しあっていく。皆さん、結構控えめ。現実的というか、地に足がついているというか、最近の若い方はたいそうしっかりしているのを再認識。もうちょっとドンキホーテ的な夢を見てもいいかなあと思いつつ、これくらいのほうが前進しやすいかもしれないと思い直す。

4)行動計画つくり
そして、行動計画。このまとめがけっこう難しくて、何の行動計画かを絞らないと、作りにくい。今回はOB・OGが多かったので、OB会についての行動計画を作ってみた。意外なところで悩んでいるみたいで、事務局でほんのちょっとお手伝いすれば、かなり楽にできそうにも見えた。

それから、トリ鍋を囲んでの反省会。
まず、トリのモモ肉を使って、水だき風。その後、トリミンチのダンゴをいれる。そしてお野菜ときのこにお豆腐をトリのだしで楽しみ、最後の締めにおうどん。

お忙しい方が多いと見えて、2人がトリミンチが練られているのを横目で見ながら、別件があるとのことでリタイヤー。お鍋は時間の経過とともにだしが出ておいしくなるというのに、お気の毒に。

残った5人で、トリミンチのダンゴがいっぱいのおなべをつつく。
ポン酢に「ゆずこしょう」か「かんずり」(寒造里、唐辛子とゆず、塩で作られた香辛料)をお好みで入れていただく。地方にいったときに、見たことのない香辛料を買って帰るのは楽しみの一つ。かんずりは初めての味。美味。
いつもどおり、おなべはなかなか好評。だしの昆布も食べてくださった方がいらして、食材たちは嬉しかったに違いない。

Future Searchも、おなべのようなもの、と思う。

それぞれ違う個性のものをいれていくなかで、とてもおいしいものができる。12月のワークショップでFuture Searchをすれば、100人以上の個性が入ることになる。今年は東北大でワークショップの予定。12月の仙台も楽しみだ。


○ 本日の献立

もやしのナムル風
ひややっこ
きゅうり、にんじん、ダイコンのディップ添え
チョリソーのマスタード添え
厚揚げのニンニク醤油
トリ鍋
デザートにりんご

(作りそこなったもの:ちぢみ、焼きそば:この原因は、O氏の不参加によるところが大きい。また来てくださいませ)

実は、昨日もレイランドではディナー・ミーティングがあって、小さな台所は大活躍してくれたのであった。
台所くんの健闘をたたえて、昨日のメニューも念のため書いておこう。

ソーセージ
きゅうりとにんじんの味噌ディップ添え
水菜の中華風サラダ
紅茶ブタ
厚揚げときのことピーマンのオイスターソースいため
栗ごはん
釜揚げうどん


| | Comments (0) | TrackBack (0)

MV後継機のポジショニング

MV-7号機の大成功。すばらしかったけれど、それだけで終わってはいけないような気がしている。

善き未来を創るための努力を惜しんではならない。今、しっかり考えて納得してコミットできる状況を作ったほうがいい。

MV-7号機の後のシナリオについては、笹本祐一氏が最悪バージョンを発表しておられる。(宇宙作家クラブの掲示板 #1077参照)このシナリオでは、日本は打ち上げ能力を失うことになる。一国ですべてをまかなえる能力を自ら手放すという、よくいえば国際協調型宇宙開発、悪くいえば他国依存型宇宙開発への移行という「悪い未来」を予見している。

悪い未来は、予見することによって、対応することができるので、防げる可能性が出てくる。だから、それを予見するのは重要である。

しかしながら、悪い未来の予見者は、あたってもあたらなくても不幸になるという宿命を持っている。悪い話を聞いて嬉しい人はいない。また、あたれば悪い未来が実現してしまうということであり、あたらなければ自分が間違っていたということになる。それをおして、あえて悪い未来シナリオを発表した笹本氏の勇気に敬意を表したい。

もうちょっと前向きなシナリオを作れないものかと思って、これまでの情報を整理しようと思う。整理にあたっては、マーケティングの手法を使ってみる。今回の決定には、どうやら「市場原理」的な論理がおおいに係わっているらしいので、分析もその手法を使うのは悪くあるまい。

(興味のある方のみ、続きをお読みください。)

Continue reading "MV後継機のポジショニング"

| | Comments (2) | TrackBack (0)